英国南部の都市バースで夏を過ごしていたキャサリン。それまで故郷の村を離れたことがなかった彼女にとって、そこは別世界だった。舞踏会や劇場、新しい友人イザベラ・ソープやエレノア・ティルニーとの出会い…。そしてエレノアの兄ヘンリーとの恋。そんな中、キャサリンはティルニー家の屋敷、ノーサンガー・アビーに招待される。「人生とは愛と冒険である」と信じて疑わないキャサリンにとって、そこは謎に満ちた場所だった。だが、そんなキャサリンにも友情とはなにか、なぜ人は愛より富を重んじるのかなどについて考える機会が訪れ、次第に現実を理解するようになっていく。