1925 年ニューヨーク。引っ越したばかりの新しいアパートで遊ぶ子供たちの傍らで、ロザリアは荷物を片づけていた。そこで見つけた1 冊の古いスケッチブック。その中の絵を見ているうちに、ロザリアの思いは、1910 年にイタリアからアメリカへと渡って来た船旅へと引き戻された。14 歳のときだった。それはロザリアにとって大きな転換期だった。故郷を離れ、愛する人々とも別れて、海を越え、新しい生活を始める。途中何度も不安になったりしながらも、新しい友だちを見つけたり…と本当にいろいろなことがあった時期だった。